ヴィーガン(ビーガン)とは何なのか?
ヴィーガンとは何なのか?
これをもう一度考え直してみたいと思って今日は筆をとっています。
↑筆じゃないですね(笑)
たぶん世間一般で「ヴィーガン」というのは、
●肉類、魚類、卵、乳製品、を食べない・購入しない
に加えて、
● 蜂蜜、ダシなど動物性由来のものもNG
● 革製品をはじめとする動物由来の製品も身につけない・購入しない
● 動物実験をしている化粧品・その他製品なども使用・購入しない
にさらに加えて
●サーカス・動物園などにも行かない
といった感じなのでしょうか。
(なんか違うぞ、と思われた方はご指摘くださいね。)
ウィキペディアの「ベジタリアニズム」のページでは
ヴィーガン(ビーガン)とは
(Vegan) 純粋菜食者 完全菜食主義者:
倫理的、環境的な理由で乳製品、蜂蜜等も含む動物性の食品を一切摂らず、革、ウール製品、そして娯楽等食用以外の動物の使用も排除する哲学、人々。
というふうに書かれていますね。
この「完全菜食主義」という日本語訳?は
ちょっとツッコミどころが満載な名前だったりしますよね。
① 「菜食」って言葉のイメージで、野菜しか食べないと思われている
② 「完全」って言葉や徹底ぶりから、100%動物の搾取に加担していないという錯覚が生まれる
今日、お話をしたいと思っているのは②についてなんですね。
僕はヴィーガンになって8年くらいなのですが、
最初の頃は、上に書いたような基準の行動をとっている自分を
「動物の使用を排除できている」と、なんとなく思い込んでいる時期というのがありました。
そういう時期には「恩知らずな」言動や発言をして自分なりに失敗もしてきています。
そしてそれより後の時期になると、
なんでヴィーガンの人は「加担しない」なんて言ってるんだろう?
と思い始めました。
先輩面をできるような身ではないのですが、8年前に立ち返って
そのとき「こういう内容のことを書いてくれる人がいてもよかったな。」
と思う内容を、自分で書いてみようと思います。
もしこの先、同じような落とし穴にハマりそうな人がいてこの記事が少しでも役に立てたなら幸いです。
では始めますね。
自分の手で直接的に動物を殺さないこと = 可能ですよね。
(知らないうちに靴の下敷きになる昆虫や動物性プランクトンまでも殺さないというのはほぼ無理だとは思いますが)
お肉を食べない・買わないこと = 可能です
動物性のダシを摂取しない = 可能です
革製品を身につけない = 可能です
お肉を取り扱ってるスーパーやお店を利用しない = 可能でしょうか?
間接的にでも動物の殺生に加担しないこと = ?
動物実験をしてない商品だけを買う = ?
(このリストと「?」の文字を見て違和感を感じない人は、たぶんこの先は読む必要のない人だと思いますんで、ここでページを閉じちゃって大丈夫です。)
では続けますね、
唐突なんですが、例えばヴィーガンを実践している人の中でdocomoの携帯電話を使ってる人ってどれくらいいるでしょう?
docomoの名前が、『大食い王決定戦』という番組の提供欄にあるのを先日目にしました。
その画面では、ホテルでハンバーグを大量に作って、それぞれの選手が時間内にできる限りたくさん食べるという、なんともヴィーガンのライフスタイルとは正反対の内容が流れています。
これが意味するところというのは、「ヴィーガンのあなたがdocomoに支払っている料金は、こういった番組の制作費にもなっている」ということですよね。
これは「間接的に動物の殺生に加担しないこと」のところに「?」と書いた理由の、ごくごく一部です。
動物の搾取にノータッチの商品やサービスを選べているとは言えないわけです。
(今、「私はSoftBankだから大丈夫だ☆」とか思った人はまさかいないですよね。。笑)
次の色の例えは人種差別みたいで嫌いですが、便宜的に使いますね。
100%動物の搾取によって生活を支えられている人のことを「黒色」
そして0%の人を「白色」と例えるとしたら、
濃さは違えど一般の人も、ベジタリアンも、ヴィーガンもみんな
「グレー」なんですよね。
境い目なんてあるようでないんです。
一人だけ「加担しない」「ノータッチでいる」なんて状態は作れるでしょうか?
他にも考えてみてください、
例えばヴィーガンが動物性のダシを摂取しないようにする理由ってのは、
ダシをとる行程で動物が犠牲になっているからですよね?(あと体に取り入れたくないという理由も)
商品や製品に関して、行程のことや動物実験のことを考え始めると、
「工業用ギア油」「真空ポンプ油」「油圧作動油」などの、工場で使われる潤滑油だって動物実験されていることにたどり着くはずなんですね。
(ラットやウサギで安全性の実験をしたことはネット上に公開されている資料でも確認ができます)
そして、これが意味するところというのは
携帯電話、パソコン、金属食器、エアコン、エレベーター、机、自動販売機、信号機、飛行機をはじめ、
とにかく身の回りや街中のいたるところにある物の製造工程、パーツの製造工程が、動物実験されたオイルによって支えられてるわけです。
(そうじゃないものもあるはずですが、どれがそうだとかは個人ではたぶん調べようがないんじゃないかと思います。)
例えば「ポテトチップスのうす塩味」を製造するための大きな機械でもこの潤滑油は使われているかもしれませんし、
「革や毛皮を使用していない服」を作る工程でも使われているかもしれません。
「いちいちそこまで気にしていられない」
と、ヴィーガンの誰かがもし感じたとしたら、それはこの後のキーワードになってきます。
【続きは後編で】
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